5/27のトークセッションについて

プログラマーの國井稔氏とのトークセッションまで一か月を切ったのでボチボチ内容を詰めています。Google イノベーション東北での大槻太郎左衛門の乱を題材に実際のゲーム制作におけるサウンドデザインの方法やプログラマーとサウンドの連携など、実践的な内容で色々話す予定。

■将来ゲームクリエイターになりたい人
■サウンドデザインや音楽、音に興味がありそれに関係する仕事を目指している人
■地域でのコンテンツ制作や情報発信に関心のある人
■とにかく暇な人

今のところそういった方たちに少しでも役に立つ内容(になればなぁ)を目指してます。
自分もまだまだ成長段階で道半ばですが(だからこそ)FUSEでは若いクリエイターから毎回良い刺激を貰ってます。

一緒に切磋琢磨し、腕を磨いていきたい。


音楽を辞めるとき

表紙

僕の東京の住所を知っている人は相当限られているので(普段居る場所もそうですが)人からの郵便物というのは滅多に来ないんですが、今朝ポストを見たらデザインの良いA4の印刷物がラミネートフィルムに包まれて郵便受けに入っていたので「何だろう?」と思って手に取ったら、先日音楽で関わらせて頂いたアートプロジェクトからの送付物でした。

森の婚礼の活動記録冊子、いわゆるパンフレット。

活動の記録_2016_森の婚礼mini
この写真は素晴らしい。

クレジットテキスト

実はこの作品は制作していることを昨年知った時に自分が音楽で関わる予感があったというか、自分のキャリアの中でこの作品に向き合うことになる確信があったというか、不思議な引力を感じました。

自分の中では既にジャズとかテクノとかクラシックとかそういう音楽的ジャンルにはもう興味が無いというか「音楽を通じて何と出会っていけるのか」という好奇心しかもう原動力になっているものが無いのですが、色んな縁や巡り合わせがあって一つの作品に関われた時にようやく自分が存在していることを少し社会に許容されているような気がするというか(錯覚かもしれませんが)生きていく事と音楽がかなり密接な関係になってしまっていることを最近よく実感します。

人には会社での肩書や家族内での役割等からは乖離した「もう一つの自分の仕事(ライフワーク)」や「アイデンティティー」が必ずあると思うんだけど、死ぬまで自分について回るのは結局はそれしかないわけで、生きている限り音楽をやるんだろうという覚悟は改めてしています。

素晴らしい作品に巡り合えた事と、こうして一緒に関われた人たちに心から感謝。

・・あ、最後に近況とお知らせですが夏にもしかしたらサウンドインスタレーションやるかもしれません
色々決まり次第、ここやSNSでまたお知らせしていきます


森の婚礼 / equipment

life is precious

今回の使用機材やプラグインなどを書いておきます

PreSonus | Studio One2
TASCAM | iU2
Technics | P50
Roland | SK88Pro
CASIO | HT-3000

プラグインその他

ピアノ/ストリングス | Presence
リバーブ | Sanford Reverb

福島の仕事だったんですが、実際には東京や美濃など色んな所でデモ制作や楽譜を書いたりしてました。
映像の編集は東京の自宅で。

やっと作業の全体を振り返る余裕も出てきたけど、とても面白かったです。

ちなみにメインのコンピューターは一昨年あたりからWindowsに変えてます。
フリーのリバーブや音源などが豊富にあるので。

その中でも今回使ったSanford Reverbは秀逸。
初期反射(EARLY REFLECTIONS)の効き具合が今回の作品にはとてもマッチしました。

これがフリーって凄いな

それと冒頭の三味線の音はStudio One2のプリセットのパラメータを自分で弄ってます。
実際の三味線では出ない音階も使っているので、低い所の響き方は妙にシンセ的でもあり、気に入ってます

最後の映像の当て込み作業や色んな微調整は喜多方の五十嵐くん(森のはこ舟アートプロジェクト/喜多方エリアコーディネーター)のお店の「つきとおひさま」でやりました。あの空間は不思議と色んな着想が降りてくるので時間のある時は割と行きます。

コーヒーや甘いもの関係旨いです


life is precious

森のはこ舟アートプロジェクト、喜多方エリアプログラム「楚々木樂舎」の集大成「棚田劇・森の婚礼」の動画が完成しました。約10分のロングバージョンです。

この作品自体が色んなテーマ性を内包しているので「この映像だけ見てすべてが分かる」という類のものではないんですが、それでも映像作品としてまずは素晴らしいものにすることは自分の中の大前提としてあったので、映像プロデュース、そして作曲・・と単純なクライアントワークを超越してある種の自分(何より故郷である福島)との対話を通じて一つ一つのパーツを深い所から探していきました。

この作品の為に書いた曲は10曲近くになるんだけど、その半分以上は今回お蔵入りにしました。

結局for eliseのリミックスとピアノがメインであとは細かい音の演出に拘ってみた・・自分は作曲を職能とは全く思っていないので関わる作品に対してどれだけ感動したり自分の心が震えるかでしか音楽を作っていないんですが・・というかこの作品に関わったり出てくる人たち全員が何かに誘(いざなわれ)てやっている行為に見えてきて、これを創った岩間さんやはり凄いと改めて思ってます。

やっぱり愛とか祈りが真ん中にある作品は、作っていて楽しい。

婚礼というテーマで何か作品を作る時にそこに出てくる音は絶対に祝詞(ノリト)であるべきだと考えていますが、結婚を人間の生命体としての一つの営みだと捉えるとそこには何か大いなるものへの感謝と畏怖もなければならないと思います。

自然の循環の中に自分たちの暮らしがあり、それを受け継いでいくということへの喜び。
この作品のための作曲をする中で、ここに登場する様々な人や光景は、ふとそんなことを感じさせてくれました。

近い将来、この夫婦の子供達が楚々木の森の中で、笑顔で駆け回っているようなそんな事を想像します。

いつか僕もこの森の中に佇んでみたい。


FUSE 33 – ゲーム開発イベントで登壇します

公式に(とは言っても既にここで告知してるわけですが)インフォメーションする前にお知り合いの方達には早めにお伝えしたいな、と。福島県の専門学校でGoogleイノベーション東北のゲーム開発プロジェクト「大槻太郎左衛門の乱」で一緒にゲーム開発に携わった【孤高のゲームプログラマー】國井稔さんとサウンドデザインについてあれこれ喋ります。

実際にその後はイベントでのゲーム制作も全員で行うので非常に実践的な内容です。

【FUSE 33 – ゲーム開発イベント(Game Jam / ハッカソン)
スペシャルトークセッション(トークショーではない)】
國井 稔(ゲームプログラマー)
大岡 真一郎(サウンドデザイナー / 音楽家)
会場 WiZ 国際情報工科自動車大学校
2017/05/27 (土)
9:00 – 18:30 JST

http://fuse33.peatix.com/

新しい情報が入り次第、またアップします、よろしくお願いします。

大槻太郎左衛門の乱のオープニング。
ゲームはこちらから http://tarozaemon.nishiaizu-artvillage.com/


由比ヶ浜

由比ヶ浜

いわゆる普通の日記を久しぶりに投稿してみようかと。
今日は由比ヶ浜に行ってきました・・今、これを書いているのは岐阜なんですが。

風が強くて、砂が目に入って泣いてるんだか、普通に涙が出てるんだか分からないような有様ではありましたが、
大切な場所があるというのは良いことなんだな~と思います・・普通に。

でも自然というのは人間とは変化の速度感が全然違うな・・とふと思う。
たまに自分が変わろうとしてるんだか、変わってしまったんだかよく分からないのは時間に翻弄されている証拠だろうなとも思う。

それでも久々に来て「おお、変わってない!」・・と、こうして思う砂浜の砂の一粒一粒も、
次の瞬間にはもう同じ場所には無いんだな・・と、ふと気付いたりもします。


Fukuoka

博多阪急から頼まれて催事場的なイベントスペースで毎週ライブ前に流す音楽を作ってたことがあって、その時に「そろそろ新しいのを」という流れになった時に作ってたのがこれ。結局これは採用される前にイベントスペースがお店の改編期に営業を終了したんだけど、自分では結構気に入ってたので本邦初公開してみます。

最初に作って、3年間くらいずっと流れてたのはこれ(下の方)なんだけど、未だにこの曲を聴くと緊張するというアーティストの知り合いや司会の方もいます。緊張感を与えるコード進行なんだよね確かにこれは。この手の音楽って電子音楽的なものではあるんだけど、音を差し替えると割と普通にオーケストレーションできちゃう内容で、大槻太郎左衛門の乱のオープニングムービーとかと実は作り方は似てたりもします。色んなジャンル作るねーとか言われるけど、実はそうでもないんだよね・・・

福岡で活動する時は自分もクリエーターとして表に出ることを求められていたけど、やっぱりそういう県民性というか「モノづくりだけじゃダメ、目立たないと!」という精神性は確かにあそこにはある。ラジオで喋るのとかは本当は苦手ですが、自分の作ったものや関わったものをきちんと自分の言葉と人となりを持ってアピールする大切さや責任は、わりと学んだ気がしてます。

ああいうのはもう当分いいけど・・笑

最近よく福岡の知り合いとも連絡取り合ってます


ぺんぎんナッツ

新ユニット結成?!ではありません^^;

「事務所(吉本興業)的にダメでしょ?」と聞いたんですが「大丈夫!!」と言ってくれたので載せちゃいます。
(僕はフリー・・というか個人の作曲家なのでその辺よくわからないんで・・その分、商流には気をつけてますが)

・・僕はもともと福島県の出身なんですが、その縁で色々と県内の作曲のお仕事に多く携わらせて頂いていて今はわりと県内の色んな現場に行く機会があるんですが、今年の二月に西会津町の雪国まつりでGoogleイノベーション 東北のプロジェクト「大槻太郎左衛門の乱」の制作発表&第一弾のローンチがあり、そこで色んなお祭りの催し物がある中で雪国の運動会的なものが行われていて、そこで司会をやっていたのがお笑い芸人のぺんぎんナッツの二人でした。

今日は「あの時は寒かったネェー」と春の陽気の中で話してましたが。

ぺんぎんナッツというのは吉本興業「あなたの街に“住みます”プロジェクト」を機に福島県に移住してきたという「福島住みます芸人」なんだそうですが(この企画はよく分からんな)ボケ担当のいなのこうすけ君は僕が17年間住んでいた福岡県の出身なんですよね(しかも同い年)。

自分の長く福岡に住んでいた経験から言わせてもらえば、九州から東北という地を見るとそれはもう「遠い・・」という一言以外には印象のないような「自分とは縁の無い地」というイメージなんですが、そういう所に遠路はるばる全力で笑かしに来ているという使命感(?)というか芸人魂は物凄くアナーキーでカッコいいと思います。

・・というか真面目な話、福島というのは震災後の影響で(主に原発など)色々と生活する上で大きな打撃や被害を受けた土地でもあり、僕も自分の故郷の再生を今後長く見守り、携わっていかなければいけない立場なわけですが自分のフィールドである「音楽」や「アート」という場所から見ても「笑い」というファクターは今の福島にとても大きな力を与えてくれると思う。

僕の長くやってるユニットのUnver Facesのロゴマークからも分かるように(?)僕はずっとウッチャンナンチャンの大ファンで今やテレビはあのコンビの活躍を見るためにあると言っても過言ではない状況なわけですけど、ウッチャンナンチャンを保守本流としてぺんぎんナッツの笑いは「毒はないけどキレがある」という日本のお笑いのシーンの中で凄く稀有な芸風を持っていると思うんです。

僕は誰かをイジったり貶めたりして笑いにする芸というのはあまり好きではないのですが、ぺんぎんナッツの二人は見た人を嫌な気持ちにさせるそういう黒い笑いの芸風ではないなぁと仕事ぶりを見るたびに本当に感心してます。

これから、どれだけの年月が必要なのかは分からないけど、もう一度本気で音楽で感動したりお腹を抱えて福島にいる人々が笑い転げる事が出来た日もひとつの復興記念日となるような気がしてやみません。

また福島が腹の底から笑えるようになる日まで、とことんボケ倒して欲しいと思います。

Unver Facesのロゴ

mini2


来場者数1374人

縄文の音の森展2

森のはこ舟アートプロジェクトの活動報告書に載っているprimitive soundscape / 縄文の音の森~展の解説がとても素晴らしかったので転載させて頂きます。この冊子を見たいという問い合わせを何通か頂いたのですが、割と遠方の知り合いが多いのでそちらの県まではさすがに届いていないかな?と思うので僕の作品の部分だけ切り取ってアップさせてもらいました。

あとPDFでそのページだけダウンロードできるようにしておきました。
ダウンロードはこちら→primitive soundscape

その他の色んなプロジェクト作品の概要や写真など盛りだくさんの読み応えがある内容なので、ぜひお近くの文化施設等で直接手に取って読んで頂ければと思います。

解説テキストは以下です

縄文の音の森展

西会津町で出土した膨大な数の縄文土器のうち、約40点の土器を西会津町で始めて展示会として開催した西会津の縄文土器展。その会場に、西会津の自然の音をフィールドレコーディングした素材を元に縄文人が聞いたであろうの音風景を想起させるサウンドインスタレーションを展開。会場中央には太鼓として使われていたのではないか、と言われる”有孔鍔付土器”を展示し、その中から縄文時代の音風景が会場に流れ出てきているかのような展示の仕掛けとした。日本語の原点、そして縄文語の中心であったかもしれないオノマトペ。その源である森や風、水、火の音風景に潜む自然界の共通言語を少しでも感じることが出来ただろうか?
(森のはこ舟アートプロジェクト)

コラボレーションした星野さんとはたまにメール等でやり取りをさせて頂いてますし、直接お会いすることも多いです。僕らにとっても未だに大好きな印象深い作品でサウンドアートというジャンルの中で、ただの賑やかしに留まらずに色んなメッセージや普遍的な問いかけを見る人、触れた人にずっと残してくれたんじゃないかなと思います。僕も未だに色々と考えることがありますが・・

人類が最初に聴いた音、発した言葉、そんなものをふとたまに想像します。
古代のオノマトペアを少しでも感じてもらえていれば・・

6_12_PRIMIITVE_SOUND_lowmini


CORE

IMGP0631

福島県内外の文化施設で配布されている森のはこ舟アート・プロジェクト2016の活動報告冊子に僕の関わった作品とプロフィールが掲載されています。昨年の夏にサウンドアーティストの星野さんと制作したprimitive soundscape / 縄文の音の森 (文化庁 | 西会津教育委員会)を始め、映像音楽を担当した棚田劇「森の婚礼」 (芸術監督:岩間賢 / 協力:福島県立博物館|喜多方・夢・アートプロジェクト2016)など、他にも色々と懐かしい作品が紹介されています。

自分の生まれた福島という場所での震災後の様々な物事の変化や人々の動きなど、そういうものに触れてきて自分がこれまでに感じたことはとても一言では言えないけど、アーティストとして福島の再生にほんの少しでも携われたら・・という気持ちでこのアート・プロジェクトには関わってきて、そこでの様々な作品の制作を通じて僕が学んだことは「自分の直感を信じろ」という事だったのかもしれません。

常に効率や利益を考えたり、損か得かで何かを判断することが当たり前のようになっている現代で直感で物事を判断するということはもしかしたらとても勇気がいることかもしれないし、物凄くリスクのある物事の決め方に感じることもあるかもしれないけど、効率や目先の利益などをどれだけロジカルに計算し物事を決めても常に予想し得ないリスクやそれによって失われてしまうものもあるのだということを僕らはそろそろ真剣に考える時期に来ていると思う。

この音はこうだ!とか、この作業は誰々さんが得意だ!・・とか、この作業は来週のこの日にやろう!!など、制作にあたっての大切な事を直感で決めることが福島での一連の作品に関してはとても多かった。

人間の持つ直感や勘、虫の知らせなどの色んな閃きにはとても前向きで肯定的な力があると思う。それらの力は「自分」という一人の人間の存在を超越した、とても大きな時間軸の中での「自分たちの正解」を指し示していることがある気がする(これも一種の直感・・)。

何かに迷ったときや大きな決断に身を委ねなければならない時にそれを素直に信じ選択する事が出来るかどうかがヒトの未来や地球という大きな方舟の辿り着く先に、とても大きな影響力を持つような気がする。

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会津の森の奥から生まれた一つの胎動に、例え僅かな時間でも寄り添うことが出来たことにまずは素直に感謝したい。