Google イノベーション東北作品

僕が音楽/サウンドデザインで関わったGoogle イノベーション東北でのプロジェクト 大槻太郎左衛門の乱が一般公開になりました。

これはGoogleのマッチングプラットフォームで集まったクリエイターやプランナーがSNSやハングアウトミーティングでのコミュニケーションを用いて地域活性のためのプロジェクトへと挑戦するという非常に新しい試みなんですが(僕はNIAVのディレクターから誘われて途中から参加)、西会津を舞台にした歴史ゲームの開発を昨年のサウンドインスタレーションが終了した頃から進めて来ました。

僕が主に関わっているのは音楽とサウンドデザインなんですが、コンテンツ内の全ての音を責任を持って手掛けさせて頂きました。既にコンセプトのある世界観を崩さず更に広げる役目としての音楽・・というアプローチが割と期待されていたので色んな和楽器や日本古来の古き良き旋律などをコラージュして大槻太郎左衛門ワールドをサウンド面から自分なりに構築してます。

オープニングのメインテーマ、音楽のみのバージョンはこちら

使用したのは毎度おなじみ、DAWはPreSonus Studio One
ストリングスなどの音源は付属のPresence
パーカッション系でRoland SK88pro(往年です)
CASIO HT-3000(懐かしいな)
その他ハードウェアやコントローラはKORG nano keyやTASCAM iU2などもちょこちょこ使ってます。

ピアノはコンピューター音源ですが、こういう曲だと「敢えて弾かない場所」のセンスで「ピアノが入ってくることによる影響をコントロールする」という事がかなり大きくて、実は弾いていることよりも弾いていないことに神経を使っているという自分では珍しいケースです。

今回、メインテーマの音楽は「大河ドラマのテイストで・・」というディレクターさんからオーダーはあったので、マスタリングやミックスで少し悩んだんだけど結果的にはマキシマイザーやコンプなどの処理で割と実験していて、簡単に言うと元の音源を少し汚したり、フォーカスを甘めにして処理してます。

そのことでホール録りしたフルオーケストラの音場感のようなものを再現している・・、っていうようなことまでは別にコンテンツにアクセスした時に感じてもらわなくても良いんですが、音メインの作品ではないからこそのサウンドアプローチという意味では色んな手法に今回トライしているので、今後も含めて楽しんで頂ければ嬉しいです。

大槻太郎左衛門の乱公式サイトはこちら
http://tarozaemon.nishiaizu-artvillage.com/

ハイスコアで10位以内を記録した時にだけランキングの登録画面で聴ける曲などもあるので、ぜひ頑張ってプレイしてみてくださいw

コンテンツは今後もアップデートや追加されていくらしいので、どうぞお楽しみに!!

押忍。


マレビトの浜

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昨日の事になりますがとても素敵な作品の作曲のお話を頂いて、本日はその粗編集作業をしていました。
いつも作業に入ると早いですが、気持ちを高めて作品と同化していく過程が一番集中力を使います。

※今回はデータをメモリーで頂いており、絶対に失くせないのでとりあえず印鑑とかと一緒に奥の方に仕舞ってます。
移動が多いのでデータをリアルに持ち歩くのはとても緊張するな…

実はずっと前から知っていた作品だったんだけど、これに自分が関わることになるとは全然思っていなかった。

昨年の「海と山の結婚式」の音楽演出から「primitive soundscape / 縄文の音の森」と続いてきて、今やっている西会津でのイノベーション東北の作品までの流れがまず前提として在り、その合間合間で美濃に行ってお寺に泊めて頂いたり、昔から高千穂や天の岩戸神社、出雲・・と日本神話の地を旅して来て、その土地の持つ歴史や伝承(祭りや神楽など)を土地の人と交流しながらずっと学ばせて貰ってきたんだけど、そういう中で蓄積されている自分の雅楽や日本への理解が今なら仕事として成立出来るかなという気がして今回、引き受けることにしました。

音や旋律を純粋な祝詞に変換していくというのも自分の音楽の持ち味で、音楽本来の役割だとも思ってるのでまず音楽として楽しいものにしつつ、作品としてはより純粋なものになるように・・と今から思ってます。

僕は作曲案件を並行してこなす器用さは無いので、まずは2月は西会津に集中。

それでも、こうやって無我夢中に生きてることで次に紡ぐべき音は自然と心の中に育ってゆくのだと最近は信じてます。

Let’s find out.

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締め切り間近なんですがイノベーション東北作品、交響曲のオーケストレーションをしてます。フルートから音楽を始めたので金管木管パートはまぁまぁ得意なんだけど、フルオーケストラをコンピューターでシュミレーションするというのがまた別のハードルで、どちらにしてもやはりアレンジでは譜面とにらめっこするのは避けて通れません。

とりあえず生存報告まで


そしてまた記憶の海へと

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大雪が日本中に降り続いてますが、冬の景色は割と好きです。
先日は、東北の旅をしてきて小牛田からの陸羽東線で鳴子温泉や新庄を回ってきました。

冬には冬の風景が在り、そこでしかない出会いもあるのだと思う。
春には溶けてしまうような儚い想いや出来事であっても、今は出来るだけ大切にしたいと思うのです。

随分と前のことになるのですが、ふと思い出した旅先での出来事をnoteに自分のために活字に記録してみました。

https://note.mu/unverfaces/n/n3c13691a337c

よくこうして忘れていたことが時折浮かんで来ては、また記憶の海へと深く潜っていくんだけど
そういうものたちを一つでも多く、音楽や文章で残してけたらいいなと思います。

今年もよろしくお願いします。


Report

イノベーション東北(Google)のサイトで
現在、音楽プロデュースで参加している大槻太郎左衛門ゲームプロジェクトの開発合宿 in 西会津のレポートが更新されてます
マジでいいチームです( •̀ᄇ• ́)ﻭ✧
みんなで何かを創るって素晴らしい

https://www.innovationtohoku.com/project/challenge/diary/index.htm?cdid=151cfbcc536c48beb8d753a760aa7bf0i

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みんなもうだいぶ酔ってる・・・


今年も残すところ

最近の仕事で特に面白かったもの
今年からなんかアート関連の作曲が増えてるなー

良いお仕事に恵まれてます 感謝

最後のはSMAPですが、珍しくピアノで弾いてみました(僕はSMAP好きです)
この曲は前向きな歌詞と優しいメロディーが特に好き。


SNSNS

気分であちこち更新してますが、現状SNSはFacebookとTwitter、noteのアカウントがあります。
たまに友達リクエストを頂くのですが、出来ればメッセージ付きだと嬉しいです。

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SNSに関しては思うところも多々あるのですが、それに関してはまた別の機会に書くこととして、Facebookは公開設定では告知くらいしかしていないのですが、友人として繋がって頂けると音楽に関しては愛用しているDAW、Studio Oneの事や音楽制作の細かいテクニック的なことなど(役に立つかは分からないけど・・)を限定公開でたまに呟いたりしています。

こういうTipsを公開設定でバンバン呟くと大御所の音楽家の人の目に止まった時に何か気まずいのでw

あとは自分のやってるユニットのUnver Facesのことなどは制作のメイキングを主に友人限定で投稿してます。

作品としてはパブリックに発表してるけど、Unverは色んなクリエイターや人との繋がりがあって初めて成り立つ部分が多く、かつ自分が楽しむこともとても大事にしているライフワークでもあるので出来る限り舞台裏というか制作過程そのものも関わった人たちと共有し、記録していきたいというのがあるので。

それにしても、ほんと最近はSNS=メールになっちゃったけど、基本はリアルなコミュニケーションが大事で、そういう生活をしています。

個人的には「人にどう思われてもいいや」ってところは既にあるんだけど、情報だけで物事を判断する癖の付いている人たちに誤解や判断をされるのもなんか悔しいな、ってことはたまに感じることがある(仕方ないけど)。

音楽というのは「人の心の揺らぎが空気の振動に変化したもの」なので、テクノロジーがこれだけ進歩しても情報化しにくく、(本質的なところは)パケットには載せにくい性質がある。そういう部分が未だに好きだし、続けるに値するものだと思ってる気がします。

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しかしStudio One、益々素晴らしい


ゲーム開発イベント(Game Jam、ハッカソン) FUSE 32

FUSE

WiZ 専門学校 国際情報工科大学校(福島県郡山市)で行われたゲーム開発イベントのFUSEにあるご縁から参加してきました。

このFUSEというプログラムはプログラマー、グラフィック(2D / 3D)、企画、サウンドなどの技術を持っている人たちが※前日に割り当てられたチーム(主催者側に確認したところチーム編成は『チーム編成について初回は一週間前、以降、開催前日までお申し込みがあれば毎日更新、となります』だそうです)で6時間でゲームを制作し、最後にそれを参加者全員の前でプレゼンする・・という非常にスリリングかつ実践的な試みで主にプログラマー志望の専門学生たちが毎回多く参加しているイベントです。

僕はサウンド担当で今回はBチームに加わったのですが、Unityで制作されるゲームの中でのサウンド面での制約などを先日のGoogleイノベーション東北の合宿でかなり学んだので今回は気持ちに余裕もありw B、C、Dと合計3チームの作品に同時参加してます。

ブレストからプランニングを経て必要素材の発注、分担作業・・と実務でも必ず行う工程を6時間というタイトな時間的制約の中で行い、最後には『きちんと動くものを作る』というのはかなり大変なことではあるのですが、今回の4チームの作品はFUSEのサイトに実行ファイル形式などでアーカイブされていますので、興味のある方はぜひ遊んでみて下さい。

http://fuse.igda-tohoku.org/jam/fuse_32/index

音の面に関して言えば、悩んだり逡巡する余裕は全くといって良いほどないので、各チームのプランナーの注文から最初に浮かんだイメージでラフスケッチをガンガン書いていくようなそういう勢いが求められます。

個人的に今回、一番力が入った(結果的に)曲 DAWはStudio One、プラグインは標準のPresenceとKORG M1Le、リバーブとEQ処理のみでコンプはなし(弦のダイナミックレンジを大事にしたかったのと、あくまで主体はゲームなので)

Cチームの作品の中のアクション・シーンで使用するBGMで、ギリシャ神話のような荘厳さと静かな盛り上がり感、サビのような山場はありつつループして使えるもの・・というオーダーに応えたもの。

Cチームは6時間の中でかなりスケール感のある壮大なテーマで開発を進めており、正直に言うとこの曲を作ることに時間を使いすぎて所属のBチームのオープニング画面のアレンジの途中でタイムアップを迎えましたww

次は万全の体制で、量とクオリティーを更に追求したラリーをしてみたいと思ってます。

最後に発表の時に自分が僭越ながらコメントさせて頂いた言葉を掲載しておきます。

地元の超若手クリエイターの前で何か役に立つことを言わなきゃと焦ったのですが
これは自分にも当てはまることだな、と感じてます ・・自戒の意味をかなり多く込めて。

「ゲームを作ったり、コンピューターで音楽や映像など何か作品を作るという行為は基本的にプログラミングの世界ではあるんだけど、実は小説を書いたり、映画を撮ったりするような事にかなり近く、自分の感受性と頭の中の確固としたイメージやテーマ、世界観があって初めて成り立つことだと思う。

それを今回のようにチームなど人と共同で行う時に分かりやすく他者に表現し、言葉で伝えることが出来るかというのは凄く大切で、今後皆さんが仕事として取り組んでいく時にも、そのスキルは絶対に必要になってくるものだと思うので・・その事を少しだけでも覚えておくと、今後もしかすると何かの役には立つのかもしれません笑 今回はとても楽しかったです。ありがとうございました」

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次は自分も更に成長してまたこのイベントに参加してみたいと思っています。


博多駅前の道路陥没事故に思う

先日の博多駅前の道路陥没の事故はとても驚いた。

その後の迅速な対応や福岡市長のFacebookを使った分かりやすい情報の公開なども話題になっていたけど、何よりもあれだけの事故があったにも関わらず、人命に関わるような出来事が無かったことが本当に良かった。

博多というのは僕にとってかなりの縁のある土地なだけにニュースを見て色々と思う事は多かったです。

僕が数年前に手掛けさせて頂いてJR博多シティ駅ビルで昨年まで掛かっていた店内音楽を貼っておきます。地元のアーティストが出演する駅ビル内のコンサート会場のオープニングとUstream配信のMEを兼ねた曲。元気が出るような「始まり感のあるやつ」というコンセプトだったと思う

使用機材はLogic標準のプラグインオンリー。マスタリングはWindowsのフリーソフトだったと思いますが、低音の処理が毎週百貨店の中で使われる素材ということで、色々と制約があり試行錯誤しました。


はじまりの美術館

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スキー場まだだろうか?と偵察に行くついでに昨日は猪苗代町を散策していました。冬は猪苗代町に(数少ない趣味の)SNOWBOARDで何度も通う事になるのですがゲレンデばかりで町の中がどうなっているのかは実はよく分かっていなかったw

最近知った『はじまりの美術館』に赴いてみたのですが、おお!今年の春ごろにショートムービーの音楽を作曲させて頂いた森のはこ舟アート・プロジェクトさんの『幻のレストラン〜西方街道・海と山の結婚式〜』のパネル展が展示されていました。懐かしい。

この幻のレストランというプロジェクト作品は食を軸とした人々のつながりや場を創ることそのものが全て作品、というまさにコンセプチュアルでとても素晴らしいアート作品だったのですが、プロジェクトアーティストのEAT&ART TAROさんの言葉で「このレストランは一日限りの正に幻なんですが、これまでにしてきたメールのやり取りやこの作品に纏わる様々な出会い、人との繋がりなど全てのこと、ここに居る皆さんがそれらのことを今後思い出す瞬間もこの作品のうちのひとつ・・」というのがとても印象的でした。

そして、そんな幻の光景を、自分のピアノが僅かにでも彩ることが出来たのがとても幸せでした。

最近よく思うんだけど、紆余曲折あっても結局は福島という自分の生まれ故郷が自分の夢の多くを叶えてくれていることを思う時に、自分にとっての「はじまり」も「おわり」もおそらくはここにあるのだな、とぼんやりと感じます。

今日の福島は雪です。
真っ白な世界が限りなく美しい。

幻のレストラン〜西方街道・海と山の結婚式〜 <ショート・バージョン>
https://youtu.be/lq7GULDqYks


イノベーション東北

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Googleによる東日本大震災で被災した地域の経済復興を支援するためのクラウドマッチングプラットフォーム「イノベーション東北」から始まったゲーム開発プロジェクト「大槻太郎左衛門」で現在、音楽プロデュース、サウンドデザインを担当しています。

ACII.jp イノベーション東北を担当する松岡朝美氏のインタビュー記事 人と人をつなぐ復興、グーグルの「イノベーション東北」
http://ascii.jp/elem/000/001/134/1134041/

西会津の武将である太郎左衛門の足跡を辿りながら戦国の歴史の中様々なストーリーが展開していく・・というかなりスケール感のある作品で音楽の方向性はフルオーケストラ、大河ドラマ風・・というかなり本気で取り組まねばならない内容になってて、その第一回のブレストと開発、ミーティングへの参加のため西会津へと行ってきました。

早朝からのフィールドワークには残念ながら間に合いませんでしたが、その後のアイデア出しやプロトタイプの開発、チーム全員での夕食などに午後から参加。温泉にも入り、新米のご飯も美味しくとても素晴らしい2日間でした。

Googleのハングアウトで東京のプランナーと西会津のチームとを繋ぎミーティングを重ねながらゲームの大まかな全体像を全員で形にしていく作業(の中で作曲も同時に進行)など非常にスピード感のある現場で、時代は変わったなーなどという感慨も懐きつつ、さっそゲーム全体の流れの中で時折登場する予定のミニゲームのプロトタイプも出来上がったので、その映像を載せておきます。

今回ゲーム音楽というものを初めて担当しているのですが、劇中の効果音など全てのゲーム内のサウンドデザインを作曲家が一人で行ってる、というのは実は非常に珍しいことなのではないかと。

今回はサウンド担当の僕以外にもやデザイナーさんやプログラマーさん、3DCGのモデリング担当の方など技術スタッフが自分の専門以外の多くのセクションを兼任しつつ企画から参加しているので、全員でゲームのアイデアやストーリーを構成し、その世界を形にしていく・・というとてもやりがいのある現場になっています。

ロングランなプロジェクトになると思いますが、最後までしっかり楽しみたいと思います。